私の祖母の妹、つまり大叔母はもうすぐ90になろうというお年頃。最近は寄る年波に耐えることをせず、認知のほうも退行してきているようです。
移動がままならなくなり、車椅子が欠かせません。家族は彼女が出かけるとなると大変です。
昨日は日曜日。とくに予定していたわけではなかったのですが、思い立ってわが家を訪れてくれました。わが家は彼女の実家なのです。
東名高速道の日本坂トンネルを抜けると急に饒舌になり、地元の話を励んでしたとのこと。わが家につくと「うれしい、うれしい。」と声をあげ、涙を流して喜んでいました。周囲が昔話に盛り上がると視線を向け、会話に参加こそしませんが、元気だったころのような表情になりました。
私の祖母もそうでしたが、認知症が進んでくると若かったころの記憶がより鮮明になり、現在のことは記憶に定着しませんでした。華やいでいた若かったころの楽しかった思い出が最後まで残っているとしたらそれは幸せなことなのではないかと思います。
私も年取ってこんなになったら、きっと園児たちの面白エピソードをのべつ、語るかもしれません。
しゃべるだけしゃべって、コテンと眠る、そんな晩年になるのではないかと、我ながら若干、引いている。
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